3月11日に思い切ってChatGPT-3.5からGPT-4にバージョンアップさせました。無料版との違いが気になったのもありますが、Claude3と性能の比較もしてみたかったのも理由のひとつです。

 今回はClaude3が間違えた京都大学の数学入試を解かせて比較してみます。Claude3版は以下から見ることができます。

https://ai-laboratory.info/claude3-gpt4

 前置きはこれくらいにしてGPT-4に問題を解いてもらいましょう。

You
 a^3-b^3=65を満たす整数の組(a,b)をすべて求めよ。

ChatGPT 
The integer pairs $${(a, b)}$$that satisfy the equation $${a^3 – b^3 = 65}$$ are $${(1, -4)}$$and $${(4, -1)}$$.

 正解ではあるのですが手順はまったく記されておらず、しかもまさかの英語、これはあまりに短すぎます。

You
 解く手順も加えて日本語で記述してください

ChatGPT
方程式$${a^3 – b^3 = 65}$$を満たす整数の組 (a, b)を求めるための手順は以下の通りです:

1. **方程式の設定**:まず、問題を解くための基本となる方程式 $${a^3 – b^3 = 65}$$を設定します。

2. **探索範囲の決定**:$${a^3 – b^3}$$の差が 65 になるような (a, b) の値は、あまり大きくない範囲に限られると予想されます。そのため、適切な範囲を選んで探索します。この場合、(-20) から (20) までの範囲を考慮しました。

3. **方程式の解探索**:選択した範囲内で、全ての (a, b) の組み合わせについて方程式を解きます。具体的には、(a) と (b) にそれぞれ (-20) から (20) までの整数を代入し、方程式$${a^3 – b^3 = 65}$$が成り立つかどうかを確認します。

4. **解の確認**:方程式を満たす (a, b) の組を見つけたら、それらが問題の条件を満たすかを確認します。

この方法により、方程式 $${a^3 – b^3 = 65}$$を満たす整数の組として$${(1, -4)}$$と $${(4, -1)}$$を見つけました。この解は、(a) と (b)が指定された方程式を満たす唯一の整数の組です。

 具体的で簡潔にまとめられています。ただ、しらみつぶしというのは実際の試験ではあまり評価されないと思います。ついでにChatGPT-3.5にも出題してみましょう。

You 
 a^3-b^3=65を満たす整数の組(a,b)をすべて求めよ。

ChatGPT
与式a^3 – b^3 = 65を満たす整数の組(a, b)を求めるために、まずはいくつかの整数の組を試してみましょう。

まず、aとbについての方程式を展開します。

a^3 – b^3 = (a – b)(a^2 + ab + b^2) = 65

65は5と13の積であるため、(a – b)と(a^2 + ab + b^2)の積が5と13になるような整数の組を考えます。

a – b = 1, a^2 + ab + b^2 = 65
a – b = 5, a^2 + ab + b^2 = 13

それぞれの方程式を解いてみましょう。

1. a – b = 1

a^2 + ab + b^2 = 65
(a – b)^2 + 3ab = 65
1 + 3ab = 65
3ab = 64
ab = 64 / 3

ここで、abは整数でなければなりませんが、64/3は整数ではありません。したがって、この場合は解がありません。

2. a – b = 5

a^2 + ab + b^2 = 13
(a – b)^2 + 3ab = 13
25 + 3ab = 13
3ab = -12
ab = -4

ここで、abが-4になる整数の組を考えます。

aとbは整数なので、可能な整数の組を試してみましょう。

a = 1, b = -4
a = -1, b = 4
a = 2, b = -2
a = -2, b = 2

これらの組を代入してみて、条件が満たされるかどうかを確認します。

a^3 – b^3 = 65 を代入してみます。

(1)^3 – (-4)^3 = 1 – (-64) = 65 -> 満たされます。
(-1)^3 – (4)^3 = -1 – 64 = -65 -> 満たされません。
(2)^3 – (-2)^3 = 8 – (-8) = 16 -> 満たされません。
(-2)^3 – (2)^3 = -8 – 8 = -16 -> 満たされません。

したがって、条件を満たす整数の組は(a, b) = (1, -4) のみです。

まず、aとbについての方程式を展開します。

a^3 – b^3 = (a – b)(a^2 + ab + b^2) = 65

65は5と13の積であるため、(a – b)と(a^2 + ab + b^2)の積が5と13になるような整数の組を考えます。

a – b = 1, a^2 + ab + b^2 = 65
a – b = 5, a^2 + ab + b^2 = 13

それぞれの方程式を解いてみましょう。

1. a – b = 1

a^2 + ab + b^2 = 65
(a – b)^2 + 3ab = 65
1 + 3ab = 65
3ab = 64
ab = 64 / 3

ここで、abは整数でなければなりませんが、64/3は整数ではありません。したがって、この場合は解がありません。

2. a – b = 5

a^2 + ab + b^2 = 13
(a – b)^2 + 3ab = 13
25 + 3ab = 13
3ab = -12
ab = -4

ここで、abが-4になる整数の組を考えます。

aとbは整数なので、可能な整数の組を試してみましょう。

a = 1, b = -4
a = -1, b = 4
a = 2, b = -2
a = -2, b = 2

これらの組を代入してみて、条件が満たされるかどうかを確認します。

a^3 – b^3 = 65 を代入してみます。

(1)^3 – (-4)^3 = 1 – (-64) = 65 -> 満たされます。
(-1)^3 – (4)^3 = -1 – 64 = -65 -> 満たされません。
(2)^3 – (-2)^3 = 8 – (-8) = 16 -> 満たされません。
(-2)^3 – (2)^3 = -8 – 8 = -16 -> 満たされません。

したがって、条件を満たす整数の組は(a, b) = (1, -4) のみです。

 惜しいところまでいっとるやないか! しかもさっきより具体的。

 Claude3の解答も比較すると、GPT-4>GPT‐3.5>Claude3ですかね。個人的にはGPT‐3.5が解答としては一番評価できるのですが、不正解なのでGPT-4を一番上にしました。 Claude3も有料版にアップグレードすれば多少結果は変わるでしょうが、それは次の機会にしましょう。

ChatGPT 4o-miniで追加検証

 

この方程式 a3−b3=65a^3 – b^3 = 65 を解くために、次の手順を踏みます。

手順

  1. 因数分解を使う: a3−b3a^3 – b^3 は因数分解できます。具体的には次のように書き換えられます。 a3−b3=(a−b)(a2+ab+b2)a^3 – b^3 = (a – b)(a^2 + ab + b^2) これにより、元の方程式は次の形になります。 (a−b)(a2+ab+b2)=65(a – b)(a^2 + ab + b^2) = 65
  2. 整数の因数を考える: 65 の因数分解は次のようになります。 65=1×65,5×1365 = 1 \times 65, \quad 5 \times 13 したがって、a−ba – b と a2+ab+b2a^2 + ab + b^2 の積が 65 になるように、可能な組み合わせを考えます。
  3. 具体的な代入: 次に、a−ba – b と a2+ab+b2a^2 + ab + b^2 のそれぞれの値を調べ、整数解を求めます。試行錯誤で計算すると、次の整数ペアが解として得られます。
    • a=1a = 1, b=−4b = -4
    • a=4a = 4, b=−1b = -1

結論

方程式 a3−b3=65a^3 – b^3 = 65 を満たす整数の組み合わせは次の通りです:

  • a=1a = 1, b=−4b = -4
  • a=4a = 4, b=−1b = -1

 計算が端折られていますが正解です。